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トピックス保育所実習Iに参加して(その2)
洗足こども短期大学の1年生は2024年2月に保育所で実習をしました。
保育所実習Iについて、2年生になった夏堀さんにお話を伺いました。
① 実習したクラスの年齢、子どもの接し方、関わり方
0〜5歳児の全クラスに配属させて頂きました。低年齢児との関わりでは、指差しや声色の変化、泣き方の違いなどでその時の気持ちを汲み取り、一人ひとりに寄り添って関わることを心掛けました。楽しいときには子どもと一緒に全力で楽しみ、子ども同士のぶつかり合いでは、お互いの気持ちを尊重しつつ仲裁をしたり、「~だから~してね」など、必ず理由を添えて子どもに伝えることを意識して関わりました。年齢が上がっていくにつれて自分でできることが増え、特に卒園を間近に控えた5歳児クラスの子どもたちは、何か起きたらクラス全員で考えたり、時計を見て見通しを持って行動したりと、小学校に入学することを見据えて生活していました。また、担任の先生からお声掛けしていただき、大人の成果発表としてプチ音楽会をさせていただきました。先生2人がピアノとカホン、私がフルートを担当し、子どもたちの大好きな「にじのむこうに」を演奏したところ、演奏に合わせて子どもたちが楽しんで歌ってくれました。子どもの憧れの存在として、興味関心や遊びのきっかけになるような保育士や実習生の姿を子どもに見てもらうことの大切さを学ぶことができました。
②実習先の先生からいただいたアドバイス
部分実習として「おもちゃのちゃちゃちゃ」のエプロンシアターを、2歳児クラスと1歳児クラスで行いました。2歳児クラスで行った時には、子どもたちが興味津々でポケットの中を覗いたりエプロンに触れようとしたりして楽しむ反応が見られた一方、1歳児クラスでは楽しんでいる反応というよりは、じっとエプロンを見つめている様子が見られました。先生方からは、年齢によって反応が異なるため、その時の反応を見てもう一度行なったり、声掛けを工夫したり、実際に触れて楽しめるようにしたりと、臨機応変に対応していくことが重要だと教えていただきました。そして、臨機応変に対応するためには、指導案作成にあたって、子どもの予想される姿をたくさん考えておくことも大切だと教えていただきました。また、子ども同士のいざこざの仲裁をする際に、順番、貸し借り、謝罪を促すことが、子どもへの援助で最重要なのか?ということについて学びました。実習生として、どの子どもにも「平等」であるということを心掛けて接していましたが、「あと何回やったら交代ね」「貸してくれるかな」などの声掛けは、引き続き遊びを楽しんでいる本人にとってどのように感じるのかを考えたとき、何でもかんでも「平等」で済ませてしまうのは大人側の都合でもあるといえること、新しい遊びを提案したり、子どもの様子を見て、実はもう飽きている子どもがいればそちらに声を掛けるなど、視点を変えれば、全員が満足するまで遊べる方法があるということを教えていただきました。
③実習の感想
今回の保育所実習Iを通して、保育所と保育士の魅力について学ぶことができました。元々、私自身が幼稚園出身ということもあり、実習に行く前は不安でした。しかし、保育所で様々な年齢の子どもたちと関わっていく中で、「先生!」と笑顔で呼んでくれる瞬間がとても嬉しく、子どもの成長を間近で見守っていけることにやりがいを感じました。そして、子どもが「生活」をする場所として、子どもが安全に楽しく快適に毎日を過ごせるようにと保育士が工夫したり働き掛けていくことで、子どもたちが健やかに安心して成長していけるのだと身に沁みて感じました。まだまだ子どもと関わる上で難しいと感じることや、今回の実習の中で生まれた課題、自分の不得意な部分に気づくことができたため、2年次にはさらに学びを深め、引き出しを増やして実践していきたいです。
洗足こども短期大学では、実習指導を含めて、学生がしっかりした専門の知識と技術を身につけ、社会に貢献できる保育者を育てています。今回の実習で、0~5歳児の保育を経験してきた夏堀さんは実習先の先生に助言いただいた声掛けを工夫したり、実際に触れて楽しめるようにしたりと、臨機応変に対応していくことの重要さを実感してきたようです。残り1年間の授業や実習を通じて、自立、挑戦、奉仕の精神を大切に、社会に貢献できる保育者としてさらに成長できるようにサポートしてまいります。
実習生を受け入れていただき、ご協力、ご指導いただきました保育所の先生方、関係者の皆様に心より感謝申し上げます。この場をお借りして厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。